2024/08/18(日)裁判、行政関係文書の書き方/公文書/書式/項目分け

裁判関係の文書を書くことが多いので覚書です。
書式、項目の順番は、可能な限りで準拠するようにしましょう。
公用文作成の要領(こうようぶんさくせいのようりょう、昭和27年4月4日内閣閣甲第16号)とは、公用文の表記の改善を目的として1952年(昭和27年)4月4日に内閣が内閣閣甲第16号として各省庁の次官宛に発出した通達(指示文書)である。現在は廃止されている。

2022年(令和4年)1月7日、文化庁、文化審議会は、「公用文作成の要領」(昭和26年 国語審議会建議)にかえて政府における公用文作成の手引として周知・活用されることを目指して「公用文作成の考え方[1]」を文部科学大臣に建議した[2]。同建議を受けて2022年(令和4年)1月11日に「「公用文作成の考え方」の周知について」が内閣官房長官から各国務大臣に宛てて通知された[3]。同通知により昭和27年4月4日内閣閣甲第16号は廃止された[4]。
公用文作成の要領
ウ 項目の細別と階層を適切に示す 項目の細別と階層は、例えば次のような順序を用いる。数字や記号等は、必ずしもこれに従う必要はなく、ローマ数字(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ…)やローマ字(A,a,B,b,C,c…)等を用いることもできる.
(横書きの場合の例)
第1 1 (1) ア (ア)
第2 2 (2) イ (イ)
第3 3 (3) ウ (ウ)
「公用文作成の考え方」について(建議)
公用文では、次のとおり用いられています。

第1.

 1.

  ⑴

   ①【1】

    ア

     (ア)

       a

        (a)

【1】公用文に関する規程(昭和63年4月1日訓令第1号)では、①②は採用されていないが、民間では、分かりやすいので、よく使用される。

「ケ月」は使わない。「か月」
法律文書作成のルール
※第1.の代わりに、「Ⅰ」を推奨する法律家もいる。
  A4版(縦置き)横書きとする(片面のみ使用。A3判の袋とじもしない。)。
  文字サイズは12ポイント、1行文字数は37字、1ページの行数は26行。
  余白は、上端35㎜、下端27㎜、左側30㎜、右端15~20㎜とする。
  左端は、綴じしろ、2箇所でステープラー(ホッチキス)止め
  上端は受付印用のスペースとなる。
裁判文書(裁判所提出書類)の標準的な書式、表記法
裁判所では、通常、句点に「。」(マル)、読点に「、」(テン)を用いる。

「民法94条2項、民法398条の2第2項」法令の序数には「第」を付けるが、判決文等では読みやすくするため省略している。ただし、枝番が付いた場合には、「第」を入れている。
裁判文書表記法

2024/08/16(金)メーリングリスト改善/さくらインターネット/Reply-toヘッダ

さくらインターネットのメーリングリストReply-toを改修する

さくらインターネットのML(mailing list メーリングリスト)の困るところ

チームで仕事しているとML(メーリングリスト)をよく使います。
メーリングリストの登録メンバーだけでコミュニケーションとるにはとても便利ですが、「MLメンバー以外の外部からMLにポストがあり、それに返信するとき」に困った問題が起きます。

登録されていない外部からのメールにreply-to ヘッダが設定されていない場合(大抵設定されていない)、MLのアドレスがreply-toに設定されます。

すると、多くのメーラーにおいて*1「全員返信」をすると、肝心のFromヘッダーの人(外部の人)が宛先に入らず、そのFromの人に返信したつもりなのに、宛先入っていない!ということが起きます。

ということで、それの回避策です。

なお、さくらインターネットのレンタルサーバー(私が使っているもの)は、MLのシステムとしてfmlを使っています。
fmlは、日本人開発者の深町 賢一さんが作成したメーリングリストソフトウエアであり、世界中で使われています。
https://www.fml.org/software/fml/
fmlバイブル: fml 4.0対応
不遜にも改修などといっていますが、ただの設定変更です。fmlは完成度の高い、素晴らしいソフトウエアであり、さくらインターネットが使いこなせていないだけです。

*1 : 秀丸メールはとても優秀で回避策がある

さくらインターネットのメーリングリストの改修

fmlの公式サイトfmlバイブル: fml 4.0対応にたくさんのヒントがありますが、ここでは以下の設定とします。
メーリングリストメンバーからの投稿については、reply-toの設定が元メールにあればそれを生かし、なければreply-toに、MLアドレスを設定する。
メンバー以外の外部からの投稿については、reply-toの設定があれば、当該reply-toに、MLアドレス加え、reply-to設定がなければ、当該外部の方(Fromヘッダにあるアドレス)とMLアドレスをreply-toに設定する。
$START_HOOK =q#
if (&MailListMemberP($From_address)) {
unless (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) {
&DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $MAIL_LIST);
}
}
else {
if (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) {
&DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", &GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to').",".$MAIL_LIST);
}else{
&DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $From_address.",".$MAIL_LIST);
}
}
#;
インデントをTABでやっているので、WEBの表示上、インデントがうまく表現できていませんがご容赦ください。スペースでインデントしようとも思ったのですが、何かとトラブルのもとになるので、上記のようにしています。

スクリプトを組み込む方法

ここからは、UNIX(Linux)の知識が必要なので、尻込みする人がいるかもですが、たいした操作はしないので、手順とおりやれば大丈夫です。

まず該当のメーリングリストのcfファイルをダウンロードして加工します。
cfファイルの場所は以下のとおりで、ftpアプリ等でダウンロードしましょう。

/home/<アカウント名>/fml/spool/ml/<メーリングリスト名>

cfファイルに拡張子はついていないので、テキストエディタで無理矢理開きます。

cfファイルの最後のほうに、以下の記述があります。
# YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HERE.
この直後に、前掲のスクリプトをコピペします。そしてアップロードして元の場所に戻しましょう。

その後、SSHクライアント*2で、以下のコマンドを順に実行します。
cd fml/spool/ml/<mailing list>
make config.ph
<mailing list>のところは、メーリングリストの@から左の部分です。

cdは、change directory のコマンドであり、そのディレクトリ(フォルダ)の場所まで移動するコマンドです。
うまく移動できなければ、lsコマンド*3も利用して、cfファイルがある場所まで到着してください。

そのうえで、
make config.ph
とします。これでfmlにさきほどのスクリプトが組み込まれました。
エラーがでていなければOKです。

動作確認をしてみましょう。
makeしてから反映までしばらく時間がかかることもあるようです。
参考にさせていただいたサイト
さくらインターネットでメーリングリストを開設したら最初にするべきこと
さくらメーリングリストにおけるreply-to設定 on fml

*2 : 私はTeraTermを使っています

*3 : そのディレクトリにあるファイル、ディレクトリをリスト出力するコマンド