2025/10/05(日)Gmailにも届くメーリングリスト-さくらインターネット
簡便法、Gmailにも届くさくらインターネットのメーリングリストの改良スクリプト
さくらインターネットMLでFromを書き換えてSPFalignmentを成功させる で紹介したスクリプトは複雑で怖い、という方向け、最小限のFrom書換&replt-to 書換スクリプトです。スクリプトの組み込み方法は、fmlにスクリプトを組み込む方法 をご参照ください。
# YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HERE. $START_HOOK = q{ # Reply-To header processing { my $rt = &GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to'); $rt = '' unless defined $rt; if (&MailListMemberP($From_address)) { unless (length $rt) { &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $MAIL_LIST); } } else { if (length $rt) { &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $rt . "," . $MAIL_LIST); } else { my $fa = defined($From_address) ? $From_address : ''; &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $fa . "," . $MAIL_LIST); } } } # From header rewrite ("<name> via ML:" <MAIL_LIST>) { # 1) read original From safely my $orig_from = &GET_HEADER_FIELD_VALUE('from'); $orig_from = '' unless defined $orig_from; # 2) keep original From for troubleshooting if (length $orig_from) { &DEFINE_FIELD_FORCED('x-original-from', $orig_from); } # 3) extract display-name robustly (no warnings even if patterns don't match) my $name = ''; if ($orig_from =~ /^\s*"([^"]+)"\s*<[^>]+>/) { $name = $1; } elsif ($orig_from =~ /^\s*([^<]+?)\s*<[^>]+>/) { $name = $1; } elsif ($orig_from =~ /<([^>]+)>/) { my $addr = $1; ($name) = split(/\@/, $addr, 2); } elsif ($orig_from =~ /([^\s\@]+@[^\s\@]+)/) { my $addr = $1; ($name) = split(/\@/, $addr, 2); } # 4) trim; fallback if empty/undef $name = '' unless defined $name; $name =~ s/^\s+|\s+$//g if length $name; $name = 'No Name' unless length $name; # 5) build new From with " via ML:" suffix my $disp = $name . '_via_ML:'; # 6) ensure MAIL_LIST is defined my $ml = defined($MAIL_LIST) ? $MAIL_LIST : ''; # 7) create new From header with quotes my $new_from = $disp . ' <' . $ml . '>'; # 8) set rewritten From only when ML address is available if (length $ml) { &DEFINE_FIELD_FORCED('from', $new_from); } } }; <||
2024/08/16(金)メーリングリスト改善/さくらインターネット/Reply-toヘッダ
さくらインターネットのメーリングリストReply-toを改修する
さくらインターネットのML(mailing list メーリングリスト)の困るところ
チームで仕事しているとML(メーリングリスト)をよく使います。メーリングリストの登録メンバーだけでコミュニケーションとるにはとても便利ですが、「MLメンバー以外の外部からMLにポストがあり、それに返信するとき」に困った問題が起きます。
登録されていない外部からのメールにreply-to ヘッダが設定されていない場合(大抵設定されていない)、MLのアドレスがreply-toに設定されます。
すると、多くのメーラーにおいて*1「全員返信」をすると、肝心のFromヘッダーの人(外部の人)が宛先に入らず、そのFromの人に返信したつもりなのに、宛先入っていない!ということが起きます。
ということで、それの回避策です。
なお、さくらインターネットのレンタルサーバー(私が使っているもの)は、MLのシステムとしてfmlを使っています。
fmlは、日本人開発者の深町 賢一さんが作成したメーリングリストソフトウエアであり、世界中で使われています。
https://www.fml.org/software/fml/
fmlバイブル: fml 4.0対応
不遜にも改修などといっていますが、ただの設定変更です。fmlは完成度の高い、素晴らしいソフトウエアであり、さくらインターネットが使いこなせていないだけです。
さくらインターネットのメーリングリストの改修
fmlの公式サイトやfmlバイブル: fml 4.0対応にたくさんのヒントがありますが、ここでは以下の設定とします。
メーリングリストメンバーからの投稿については、reply-toの設定が元メールにあればそれを生かし、なければreply-toに、MLアドレスを設定する。
メンバー以外の外部からの投稿については、reply-toの設定があれば、当該reply-toに、MLアドレスも加え、reply-to設定がなければ、当該外部の方(Fromヘッダにあるアドレス)とMLアドレスをreply-toに設定する。
$START_HOOK =q# if (&MailListMemberP($From_address)) { unless (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) { &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $MAIL_LIST); } } else { if (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) { &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", &GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to').",".$MAIL_LIST); }else{ &DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $From_address.",".$MAIL_LIST); } } #;インデントをTABでやっているので、WEBの表示上、インデントがうまく表現できていませんがご容赦ください。スペースでインデントしようとも思ったのですが、何かとトラブルのもとになるので、上記のようにしています。
スクリプトを組み込む方法
ここからは、UNIX(Linux)の知識が必要なので、尻込みする人がいるかもですが、たいした操作はしないので、手順とおりやれば大丈夫です。まず該当のメーリングリストのcfファイルをダウンロードして加工します。
cfファイルの場所は以下のとおりで、ftpアプリ等でダウンロードしましょう。
/home/<アカウント名>/fml/spool/ml/<メーリングリスト名>
cfファイルに拡張子はついていないので、テキストエディタで無理矢理開きます。
cfファイルの最後のほうに、以下の記述があります。
# YOU CAN EDIT MANUALLY AFTER HERE.この直後に、前掲のスクリプトをコピペします。そしてアップロードして元の場所に戻しましょう。
その後、SSHクライアント*2で、以下のコマンドを順に実行します。
cd fml/spool/ml/<mailing list><mailing list>のところは、メーリングリストの@から左の部分です。
make config.ph
cdは、change directory のコマンドであり、そのディレクトリ(フォルダ)の場所まで移動するコマンドです。
うまく移動できなければ、lsコマンド*3も利用して、cfファイルがある場所まで到着してください。
そのうえで、
make config.phとします。これでfmlにさきほどのスクリプトが組み込まれました。
エラーがでていなければOKです。
動作確認をしてみましょう。
makeしてから反映までしばらく時間がかかることもあるようです。
参考にさせていただいたサイト
さくらインターネットでメーリングリストを開設したら最初にするべきことさくらメーリングリストにおけるreply-to設定 on fml
もうひとつのパターン
メーリングリストメンバーからの投稿については、reply-toの設定が元メールにあればそれを生かし、なければreply-toに、MLアドレスを設定する。
メンバー以外の外部からの投稿については、reply-toの設定があればそのまま生かし、reply-to設定がなければ、当該外部の方(Fromヘッダにあるアドレス)をreply-toに設定する。
$START_HOOK =q#
if (&MailListMemberP($From_address)) {
unless (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) {
&DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $MAIL_LIST);
}
}
else {
unless (&GET_HEADER_FIELD_VALUE('reply-to')) {
&DEFINE_FIELD_FORCED("reply-to", $From_address);
}
}
#;